一般の方が住宅を購入する際にほとんど方がお世話になる住宅ローンですが、皆さんは不動産屋の言うがまま手続きしたり、自分勝手な思い込みで決めてないでしょうか。
本日はよくある住宅ローン比較サイトではなく、実務上、不動産屋が本当にお勧めしたい銀行について述べたいと思います。
【4大メガバンク】
まず第一択として、4大メガバンク(三菱UFJ銀行、みずほ銀行、三井住友銀行、りそな銀行)が選択肢に浮かびますよね。
これらメガバンクの最大のメリットはやはり大手の安心感です。携帯アプリなどのシステムや支店相談窓口、ATMが多数あるのは大変便利ですね。金利は高くも安くもなく普通です。審査基準も特別厳しくも緩くもなく普通です。4大メガバンクそれぞれの違いは軽微なものです。会社の給与指定口座と同じなら楽ですし、提携企業や大手企業(JR等)の場合は特別な金利優遇がある場合もあります。
- 大手の安心感
- 携帯アプリ、インターネット取引等機能が多彩
- ATM、支店多数
- 金利、審査基準は普通
- 大手企業に優遇有り
【地方銀行・信託銀行】
次が地方銀行(地銀)と信託銀行が浮かびますね。地銀・信託銀行は各銀行で大きく特徴が異なるのですが、基本的には大手メガバンクより金利は安いです。審査も厳しかったり緩かったり様々なんですが、基本的には大手との差別化を図りたいので審査が緩いことが多いです。問題が起きたスルガ銀行のように大手に断られたお客さんをターゲットにイケイケで貸す銀行もあれば、審査が厳しく慎重な銀行もあります。
- 各銀行により特徴あり
- 金利は安いものが多い
- 大手で通らなかった審査が通ることも
【信用金庫】
次は信用金庫です。こちらは地方銀行以上に各信用金庫で大きく基準が異なります。ただし、金利は高く、審査が厳しいことが多いです。それでも独自の基準を設けている信用金庫もありますのでその信用金庫の審査システムにドンピシャではまるお客さん向けと言えます。
- 各信用金庫で金利、審査基準が大きく違う
- 金利は高いところが多い
- 審査は独自の基準でがっちり当てはまれば強い
【公務員向け】
他にも公務員向けの信用組合等(警視庁信用組合等)もありますが、初期費用が無料でも意外と金利が高かったりするので、冷静に総額を計算して他の銀行と比べてみてください。
- 初期費用無料、返済手数料無料などの優遇がある
- 意外と金利が高く、返済総額が高くなることも
【自営業者・投資用向け】
また投資用向けのもの(三井住友トラストローン&ファイナンス)等があります。こちらは自営業や給与以外の家賃収入等を見てほしい方などが当てはまります。もちろん住宅ローンより金利は高くなりますが、審査はかなり通りやすいです。頭金を大きく入れることができたり、ローンの早期完済が可能なようでしたら選択肢に含まれると思います。
- 金利はかなり高い
- 審査はかなり緩いので自営業者にとっては必須の選択肢
【ネットバンク】
あとは今拡大しているネットバンク(楽天銀行等)も忘れてはいけません。ネットバンクの最大の特徴は金利が最安値なことです。しかし大きなデメリットとして、通常の銀行で適用されている5年ルールや125%ルールがないことが多く、金利が上昇した際に支払いが急激に増えるリスクがあることです。また審査が厳しく、さらに審査が通るまでかなり時間がかかるので、ほしい物件が出てきて契約したのは良いが引き渡しまでに間に合わないといったこともよく起こります。
- 金利は最安
- 5年ルール等がなく金利上昇時に支払額が急に増えるリスクがある
- 審査がかなり厳しい、審査がかなり遅い
【現時点で一番オススメなのは!?】
上記でいろいろな選択肢を挙げましたが、現時点で私が個人的に一番オススメしたいのが、ずばり「三井住友信託銀行」です。
オススメしたい理由は、
- とにかく金利が安い
- 審査も厳しくなく早い
- 大手なので安心感があり、そこそこ支店もある
- 返済手数料も安い
- 経験上、担当者が横柄でなく、柔軟に対応してくれる
です。三井住友信託銀行から何か貰っているわけではありませんのでご安心下さい(笑)。私が実際に不動産営業をやっていて感じたことで、まず普通に金利がネットバンク以外では最安値レベル(NISA口座を作ればさらに安くなる)で、返済手数料はネットなら無料、審査も厳しすぎず素早い、支店も主要駅にあり、大手や信用金庫に時々いる横柄な担当者も少なく対応も柔軟にしてくれる印象なので、不動産会社にとっても手続きしやすく、お客さんにとってもメリットが多い銀行なのではないでしょうか。
あくまで2018年6月時点の私の個人的見解ですので、ご参考にして頂けましたら幸いです。
【不動産屋の言いなりはダメ!】
あと付け加えておきたいのは、不動産を購入する際に不動産会社の営業マンがよく言う「弊社との提携銀行がありますのでオススメですよ」はあまり信用してはいけません。提携といっても審査が速かったり、金利優遇がほんの少しあるくらいで特別良いとは限らないことがほとんどです。「ローン事務代行手数料」とか言うよくわからない費用を請求される場合もありますので、あくまで一つの選択肢として受け流しましょう。